そろばん教室の算数講座


第3回 半分にしてもきれい好き? 〜奇数の読上げ算〜

今日の準備体操問題はどんなのだろう? 生徒もだんだんそろばんクラスの前の数字の話が気になってきているようです。
「先生今日の準備体操はどんな計算ですか?」
生徒の一人が聞きました。
「前回は1から順にたしていきましたね。」
1+2+3+4+5+6+7+8+9=

「今回はこのうちから半分の数字を取ってしまいましょう。最初の数字は残します。次は消しちゃいます。その次は残して、次は消す。」
1 +2 +3 +4 +5 +6 +7 +8 +9=

生徒の一人が手を上げて言いました。
「奇数ばかりになりましたね」
「そうですね。偶数が消えて奇数ばかりになりました。これで読上げ算をやってみましょう。」
生徒も暗算の準備をして、耳を傾けています。

「その前に一つ問題です。 半分にしても数字の神様はきれい好きでしょうか?  それとも 半分では、足りなくてきれいにはできないでしょうか?
さあ、どっち??」

「えぇ〜」「わからない〜」生徒は口々に言っています。
「外れても大丈夫! 直感でいいので、どちらか予想を立ててみましょう!!」

「さあ、実際にやってみます!」
「願いましては、1円では?」
またっ・・・
「1円です。」
「ご明算です。どんどん行きましょう。」

「願いましては、1円なり、3円では?」「4円です。」
「願いましては、1円なり、3円なり、5円では?」「9円です。」
今回も先生は答えをまとめます。すると、黒板に下のような計算式が書きあがりました。

1=1
1+3=4
1+3+5=9
1+3+5+7=16

いつものように数字の神様のきれい好きを探す時間です。
「さあ、数字の神様のきれい好きがわかりますか?」
 1
 4
 9
16
生徒の一人が答えました。
「この前は、きれいに、1、2、3、4と並んでいたけど、今回はそこまできれい好きには見えません。」
「実は今回はもうひとつ工夫が必要なんです。」 
先生は答えます。
「どんな工夫ですか?」
「それでは一つヒントを出しましょう。」
先生は数字の横に記号を書き足しました。
 1=□×□
 4=□×□
 9=□×□
16=□×□
「それぞれの数字になる九九を探してみてください」
すると、一人の生徒が大きな声をあげました。
「数字の神様のきれい好きが見えました!!」
先生はその生徒の答えを黒板に書きだしました。

 1=×
 4=×
 9=×
16=×

「よくできました。今回も1、2、3、4と順に並びましたね。数字の神様は、やっぱりきれい好きですね。この後の数、5までたした15や、6までたした21でも、同じ操作をすればもきれいに並ぶか確かめてみてくださいね!!」