そろばん教室の算数講座
第1回 1から10までたしたら?
今日もそろばんクラスが始まります。まずは準備体操から。
先生が生徒に向かって問を投げかけます。
「じゃあ、今日は1から10までたしてみましょう。」
一人の生徒が答えます。
「計算しないでも、答え、覚えてるっ!
55です。」
「そうですね。1から10まで足すと55になります。」
(1+2+3+4+5+ +10=55)
「それじゃあ、1から20までたしたらどうなりますか?この答えも覚えている人はいますか?」先生は続けて聞きました。
ある生徒が答えます。「
210です。」
「よく覚えていますね。 それじゃあ、1から30まで足したら?」 先生はどんどん聞いていきます。
「・・・」
誰もここまでは覚えていないみたいです。
「それでは、そろばんで足してみましょう! そろばんは計算機。覚えていなければ、計算すればいいだけです。」
そろばんの音がぱちぱち響きます。中には21,22,23とつぶやきながら計算している生徒もいます。
「はいできました。 465です。」
「そうですね。正解です。1から30まで足すと答えは
465になります。」
「それでは、そのまま、40まで足してみましょう。」
ぱち、ぱち、ぱち 生徒たちのそろばんの音が再度響きます。
「819になりました。」「わたしは820です。」「ぼくは830です。」
??? あれ?? 様々な答えがでてきてしまいました。
「先生、正しい答えはなんですか?」
生徒は聞きました。
「それじゃあ、どの答えが正しいか
数字の神様に聞いてきましょう」
「数字の神様???」
「数字の神様はきれい好きなので、数字の世界をいつも整理整頓しています。整理ができている数が答えです。」
今まで出てきた数字を並べてみましょう。
55
210
465
これだけ見ていてもよくわかりません。
これらの数字を二倍してみましょう。すると、
110
420
930
先生はそれぞれの数字の2倍を黒板に書きました。
「あっ! 数字の神様のきれい好きがが見えました!」一人の生徒が叫びました。
「一の位が、全部0になってます。」
「それだけですか?」
「十の位は上から順に1,2,3と並んでいます。」
1 1 0
4 2 0
9 3 0
そうですね。「それじゃあ、百の位はどんな数字の並びですか?」
「・・・」
「それぞれの数の百の位は1と4と9ですね。答えが1、4、9になる九九はどんな九九でしょう? きっと、数字の神様のきれい好きがわかりますよ。」
1=□×□
4=□×□
9=□×□
「わかりました。1=1×1、4=2×2、9=3×3です!!」
「そうですね。今までわかったことを整理して書いてみすね。」
1(1×1) 1 0
4(2×2) 2 0
9(3×3) 3 0
「ここまで整理されたら、次に来る数が想像できますね。」
生徒の一人が手をあげました。
「40まで足したときの百の位は4×4=16、十の位は4、一の位は0です。」
「そうですね。百の位の16は千六百のことなので、次に来る数字は1640になります。」
「それじゃあ、
820が正しい答えですね。」
「そうです。もう一度ていねいに40まで足してみましょう。820になりますよ。数人の神様のきれい好きを確認してくださいね!!」
<先生向けの数学解説編 「1から10までたしたら?」は
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